ラエ、世界に向けてアルゼンチン

チャガス病はコロナ禍でもその勢いを緩めてはいません

最新技術が駆使される現在でもチャガス病はアルゼンチンで最も広がっている疫病となっています。

コロナ禍中でも感染媒体となる昆虫サシガメの発生に、続いて注意を促しています。

チャガス病は、クルーズトリパノソーマという寄生虫が、サシガメの媒介により動物や人に感染して発症する病気です。

主にアルゼンチン北部の貧しい僻地の住民や、その地域より都市部に移住した人々など推定160万人の患者がいると見られています。

 

 

土壁の住居に生息し、夜間活動するサシガメは就寝中の人々を吸血し、原虫を含む便を排泄します。眠っている人がうっかり傷口に触れたり、眼や口に触った時に、この病原体を含む排泄物が眼や口の粘膜、傷口などを通して人体に侵入し感染します。他にも感染経路として母子感染、病原体を含む食料や飲料の消費、輸血や臓器移植などが挙げられます。

病原体を含む食料や飲料の消費、輸血や臓器移植はアルゼンチン国内ではコントロールされています。

20年以上、予防対策は徹底され、9の州でサシガメを媒体とする感染は根絶され、現在5の州でも対策は採られ続けています。

感染者の3人に1人の割合で症状として心臓疾患が見られ、新型コロナウィルス感染症の重症化につながるリスクが高いことで、コロナ禍チャガス病にも注意を払う必要性が訴えられています。