短波放送とDX ラエ、世界に向けてアルゼンチン

DX情報番組 2021年1月第1週番組

ボリビアのラジオのニュースから始めます。
ジャニン・アニェス前政権下没収され行方が分からなかった2局の先住民族ラジオの機材が首都サンタ・クルス市で見つかり、ホアン・ホセ・アラマーヨ先住民族ラジオ・ダイレクターの手元に戻りました。機材は国営ラジオの倉庫に放り込まれたままでました。
続いてご紹介するのは昨年放送されたボリビアのラジオドラマ、“カリカント”についてです。全国の15のラジオ局より放送されました。

 

 

Señales: Promueven 16 radios de pueblos originarios para que puedan hablar con “su propia voz”
全編21話で、ニューヨークに拠点を持つPCIメディアの“エスターモス・ア・ティエンポ”プロジェクトにより制作され、現地ボリビアの技術陣と俳優陣、アーティスト・グループが出演しています。テーマは未成年の妊娠となっています。コチャバンバのCEPJA, Kanchaparlaspa, 高地のAltipiriとスクレの Loyola、以上のラジオでお聞きになれます。
”カリカント”の舞台となるのは同名の町の学校で、4人の少年少女が主人公です。急増している未成年の妊娠に警鐘を鳴らし、社会に注意を促す目的で作られました。地道な調査や検証も行われました。Saraの役にStephany Ardaya, Jonasの役に Santiago Noya, Jessicaとして María José Bolívar、Leoとして Felipe Pan Kaiが出演しています。4人に共通しているのは音楽で、“Rebelión Flow”というバンドを結成します。思春期の愛の目覚め、家族との葛藤、大人への反抗、将来の夢などが描かれます。
音楽がメインの1つで、そのためにバラエティ−に富んだジャンルのオリジナル・サウンドトラックがつくられ、出演メンバー自身が歌いました。
”カリカント”は俳優、監督、劇作家の Alejandro Molinaにより演技監督がなされ、Laura Derpic とJohnny Anayaによる脚本、 Mikael Bildtの音響デザインで完成しました。
思春期の少年少女とコンタクトを持つ良い機会として、教育機関でも配給されます。

Ya transmiten 29 radios de los pueblos originarios
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ラテンアメリカの隣国ペルーに移ります
ペルーの文化省は新型コロナウィルス感染症予防や対処について全国の先住民族コミュニティーを対象にラジオ、インターネット、アプリやSNSでメッセージを送るキャンペーンを発表しました。食品および消毒剤配布、医薬品の適切な服用方法の説明なども同じくキャンペーンで発信されます。
ペルー全土には8.984ヶ所の先住民族居住地があり、51のアマゾン先住民族と4のアンデス山脈先住民族コミュニティー、269万4.236人の先住民族コミュニティー住民が確認されています。都市部に住んでいる人々もあれば僻地にすんでいる人々もあり、その全員でメッセージを届けることが目的とされます。
ラジオ・メッセージのため、quechua chanka語、quechua Áncash語, quechua Cusco Collao語, aimara語, ashaninka語, shipibo-konibo語, awajún語, ticuna語, achuar語, kakataibo語, kichwa de Lamas San Martín語, kichwa del Pastaza/ Napo語, shawi語と yanesha語で用意され、全国の12の地域、 Amazonas, Apurímac, Cusco, Huánuco, Junín, Lima, Loreto, Madre de Dios, Pasco, Puno, San Martín とUcayaliへむけて発信されます。
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アンデス山脈伝いでコロンビアのニュースです。
2019年末までコロンビアには1,588のラジオ放送局が登録されていました、全体で年間6千300億ペソの手当を受けていました。放送局の41,8%がコマーシャル・ラジオ、39,4%がコミュニティーラジオ、18,8%が公益ラジオでした。コマーシャル・ラジオが宣伝費用として1番多く、年間総額5千億ペソを超える手当を受けていました。この傾向は2014年から2019年にかけて減少傾向にあります。
Antioquia, Bogotá D.C. と Valle del Caucaにはコマーシャル・ラジオの大半、全体の3分の1が集中しており、 mientras que Antioquia, Cundinamarca, Santander と Boyacáにはコミュニティーラジオの 40%が集中しており, Antioquia, Nariño, Cauca とBoyacáには 30%を超える公益ラジオ放送局が集中しています。
Antioquiaには197のラジオがあり、全国の中で最も多くのラジオが集中している県となっています。内訳として146がFMラジオで、51がAMラジオとなっています。首都圏のBogotáには66のラジオ局があり、34のFM局と32のAM局となっています。反対にGuaviare, Guainía, Vaupés, VichadaとAmazonasは1番ラジオ局が少ない地域となっており、これらの5県を合わしても20のラジオ局に達しません。
2019年末までコロンビア全人口の86%がラジオを聞いていると報告されています。そのうちの76%が音楽番組、トップの音楽放送局は Olímpica Estéreo、 残りの24%がトーク番組、シェアトップは Caracol Radio, La W, La FM とBlu Radioとなっており、これらを好んで聞いているとされています。
コロンビア政府は昨年、第464大統領法令でテレビ、ラジオ、郵便サービスをエッセンシャル(必要不可欠)・サービスとして認定しました。新型コロナウィルス感染症拡大に伴う、自宅隔離制作により社会全体で通信サービスへの需要が拡大し、情報獲得のためこれらのサービスへのアクセスが大変重要となったからです。
CANADA
アメリカ大陸縦断の終わりにカナダのニュースをお伝えします。
21世紀に向けてカナダ・インターナショナル・ラジオがリニューアル というモットーで国営カナダ国際放送局は本年4月から、新たなプログラム発表となります。
カナダ・ラジオCBCのニュースが直接フランス語番組、英語番組で使われることになり、独自のジャーナリストスタッフシステムが廃止されます。スペイン語、アラブ語と中国語のスタッフシステム、それぞれの言語で1人だけとなり、16の雇用が失われることになります。
中国語、アラブ語とインドとパキスタンにまたがるパンジャーブ地方の言語・パンジャーブ語のリポーターとして新たに3の雇用が生まれます。
2012年、保守党政権下にあった時、カナダ国際放送の予算は大幅に削られ、短波放送は廃止となり、多くの雇用が失われました。短波放送でカナダにあるマイノリティーな文化情報も紹介されていました。
TECNOLOGIA
テクノロジ−
1930年代どんな内容のラジオが放送されていたか。興味あるひとはOld Time Radio聞いてみて下さい。ウェブサイトで24時間毎日30年代、40年代、50年代のラジオのオールディーズが英語で楽しめます。
もっと、1900年代までradiooooo.comで遡ることもできます。たとえばスペインで1900年何が聞かれていたのか、アルゼンチンで1920年代何が聞かれていたのか。ワクワクしますね。ラジオの番組ではなく、どんな音楽が聞かれていたのか。2013年、ラジオ愛好者の家族、友達が集まり立ち上げられたサイトです。